介護現場で様々な職場を経験してキャリアアップをしたいときに短期派遣を活用することは可能だが、メリット・デメリットを考えて自分にとって適しているかを判断した方が良い。
短期派遣なら仕事の紹介を次々に受けることで速やかに仕事を手に入れることができるため、短期間で多くの職場を経験できる可能性は高い。転職を繰り返すことに比べると労力も少なく、仕事に集中しやすいというメリットもある。
しかし、十分な経験を積んでいるかを判断できるかという観点からは客観性がないというデメリットが生じることは否めない。職歴上ではあくまで派遣社員であり、その中で経験した勤務先については情報として記載しないのが通例である。所属している派遣会社には記録が残るため、これからも同じ派遣会社で働き続けるという場合には仕事探しにも待遇の向上にも大きな助けになるだろう。
しかし、その成果を生かしてまた転職をしたいと考えているなら、キャリアに関しての証拠がない点には留意しなければならない。派遣会社でどのような仕事を担ってきたのかを自分で適切に説明できる能力があれば転職を有利にすることはできるだろう。
介護に関する能力があると主張できる経験を速やかに積めるのはメリットだが、それを給料などの待遇に反映させる転職を実現したいとなると客観性が欠けていて苦労するリスクがある。このように一長一短な面があることを勘案した上でキャリアアップの手段として選ぶかどうかを検討すると良いだろう。