日本の雇用形態として定着している派遣という働き方だが、介護の世界でも派遣で働く労働者が増えている。短期派遣では、短くて1ヶ月、長くても3ヶ月で職場を変えることができるため、これを便利に感じる労働者も少なくない。介護の仕事において、職場との相性というものは、非常に大事なことだからだ。
介護とは、どの職場でもチームプレーが重視される。職員同士で話し合い、介護プランを決めて行く職場が一般的であり、利用者のコンディションなども職員同士で知識を共有し合う必要があるためだ。そのため、人間関係を構築し損なうと、職場に居辛くなるケースが多い。
また、介護では、利用者の排泄を介助する仕事は避けられない。知識としてそれを理解していても、いざ現場で対応してみると、どうしても排泄介助の仕事が合わないと感じる労働者も出てくる。
短期派遣のメリットとは、職場や仕事自体が合わないと感じた場合、比較的簡単に職場を変えることができたり、離職できることが挙げられる。
一方で、デメリットもある。既に述べているが、介護の仕事とはチームワークが重要なため、同じ職場で長く働くことで信用を得れば、次第に重要な仕事も任されるようになってくる。つまりは、短期で職場が変わることは、重要な仕事は任されにくいことに繋がるのだ。
短期派遣という雇用形態を選択する際には後悔がないように、メリット・デメリットをしっかり理解することが肝心だと言える。